93歳、ばあちゃんの驚愕の昔話(おやつ、お金)
うちのばあちゃんは93歳です。
私の母方の祖母で、
私達が結婚すると同時に、一人暮らししていたばあちゃんと一緒に暮らすことにしました。
とてつもなく元気な93歳で、140cmないくらいの小さな身体なのにすごいパワフルです。
一緒にキッチンに立ってお料理もするし、趣味はガーデニングだし、
働き者なので少しもじっとしていないおばあちゃんです。
たまに、私より元気なのでは、と思うくらいです。
明るくてよく笑う(ちょっと心配性で口うるさいところはあるけど!)
かわいいおばあちゃんです。はい。(^v^)
今日は、ばあちゃんが私にしてくれたお話の中からひとつ。
昭和初期の頃の子どもが食べていたおやつについてお話しします。
ある日、一緒におやつを食べていた時のこと。
ふと、ばあちゃんがポテトのチップスをつまんで、しみじみと言うんです。
「昔はこんなおいしいおやつはなかったのう」って。
これは聞いてあげるしかないですね。聞いて欲しそうです。
「ばあちゃんが子どものころには何を食べてたの?」
「わしの子どもの頃はのぅ・・」
そこからばあちゃんの昔話が始まります。
うちのばあちゃんはすんごい田舎の村に住んでました。昭和2年生まれですから、学生の頃に終戦も体験しているわけです。
今みたいな色々なお菓子はもちろんなくて、甘い物もめったに食べれなかったそうです。
ポテチだってグミだって、ガムもチョコレートも、食べれるようになったのは大人になってから。驚きです!
「おやつとして食べてたのはトマトやキュウリなんかの野菜やな。
あと、ザクロやいちじく、びわなんかがなっとると、子ども達は大喜びで木に登ったわー」と。
はい。野菜と果物。
どうやら勝手にとって食べていいシステムのようです。
ワイルドですね、昔の子ども達は。
大人達もおおらかですね、勝手にとるなーって怒らないんですね。
今は近所の木にミカンがなってるからって勝手にとったらめっちゃ怒られるでしょう。
ほかには、甘く煮たサツマイモや香ばしく炒った豆もおやつだったそうです。
やっぱ野菜ですね。ヘルシー。
だから虫歯がないんでしょうね。
あと、行事のときにだけ特別に作ってもらえるぼたもちが大好きだったそうです。ようやく和菓子と呼べる甘いものが!!
めったに食べれないものだったんですねえ。
「そうそう。村の寄り合いがあると、お菓子を食べずにお父ちゃんが持って帰ってきてくれてのう。
兄弟姉妹七人で分け合って食べて。
ほんのひとかけらのまんじゅうやったけど、それはそれは美味しくてなあ」
ばあちゃんは、80年前のことを、まるでつい最近のことのように話します。
話しながら、目を閉じて、大事そうに両手で小さなおまんじゅうを抱えるようにして、もぐもぐもぐと食べ真似をするばあちゃん。
こういうところ、本当にお茶目なんです。うちのばあちゃんは。
「ちょっと大きくなった頃には、1銭持っておやつを買いに行ったわ。
1銭で、豆をみつでからめたやつとか、きなこのげんこつあめとか、色々買えたぞ。
片手に一杯くらいはもらえたもんや。」
あら美味しそう。
って1銭(いっせん)!??
知らないお金の単位が出てきましたよ。
1銭って、いくらですか!!? 1銭は1銭ですね。
今で言う、100円持ってお菓子買いに行くって感じでしょうか。1銭でお菓子が買えるってことですから。
調べてみました。
1円より小さいお金の単位。100銭で1円。
もちろん見たことはないです。私は。
すごいですね。
おやつの内容にもびっくりしましたが、テレビの時代劇でしか使われてないようなお金の話が衝撃的でした。
昭和初期、1銭使ってたんだ・・。
今はこんな美味しいものがいっぱいあって幸せだ、とばあちゃんはよく言ってくれます。
改めて、今の時代に生きてることに感謝ですね。